ウォーターベストとエアカットバルブの違いとは?
空調機や冷蔵・冷凍設備のドレン配管では、悪臭や害虫、さらには逆流による室内環境の悪化を防ぐために「トラップ」が重要な役割を果たします。中でも、従来の水封式トラップに代わり、より省スペースかつメカニカルな動作で信頼性の高い「ウォーターベスト」と「エアカットバルブ」が注目されています。ここでは、それぞれの仕組みと違い、どのような場面で使い分けるべきかを詳しく解説します。
ウォーターベストとは
ウォーターベストは、主に東栄工業などが開発した水を必要としないメカニカル式トラップです。
特徴:
- メカニカル動作:
従来の水封式トラップのように常時水を保持するのではなく、ダンパー(弁)とバランスウエイトを用いて、排水が流れ始めるタイミングで開閉します。一般的には、先端に約20mm程度のドレン水が溜まると作動する仕組みです。 - 悪臭・害虫防止:
封水が途切れた場合でも、内部に設けられた微小な隙間とダンパーが、臭気や虫の侵入をある程度防止します。 - コンパクト設計:
排水管を単純化し、取り付けやすく省スペース化が図られているため、狭い設置スペースでも利用可能です。 - 幅広い用途:
空調機のドレン排水だけでなく、床排水や家電製品の排水にも採用されることがあります。
エアカットバルブとは
エアカットバルブは、別名「逆止弁」とも呼ばれる装置で、排水管内への外部空気や異物の逆流を防ぐために使われます。
特徴:
- チェックバルブ機能:
通常は閉じた状態を保ち、排水が発生した際のみ弁が開いて水を通します。これにより、室内外の気圧差で発生する「ポコポコ音」を防止する効果も期待できます。 - 視認性と点検の容易さ:
一部製品(例:「おとめちゃん」など)は透明な素材を採用しており、内部の状態や弁の動作を目視で確認できるため、定期メンテナンスがしやすいです。 - 害虫・小動物の侵入防止:
エアカットバルブは、外気の逆流だけでなく、害虫や小動物の侵入を防ぐ設計となっており、衛生面の向上にも寄与します。 - 空調ドレン向け:
特に、空調機のドレンホースにおいては、室内外の気圧差による逆流が起こりやすいため、その対策として多く採用されています。
主な違いと使い分け
両者はどちらも排水管の逆流防止を目的としていますが、以下の点で違いがあります。
項目 | ウォーターベスト | エアカットバルブ |
---|---|---|
動作原理 | ダンパーとバランスウエイトによる機械的開閉 | チェックバルブ機構で通常は閉状態、排水時に開く |
設置方法 | 排水管内に直接取り付け、省スペースで済む | 排水ホースや配管内に設置、透明性で点検が容易 |
用途 | 空調、床排水、電気温水器など多様な排水用途に対応 | 主に空調機のドレンホースで、気圧差による逆流防止 |
メンテナンス | 定期点検でダンパーの動作確認が必要 | 内部が視認できる製品は清掃や点検が容易 |
・ウォーターベストは、特に設置スペースや複数の用途に対応したい場合に有用です。水封が不要なため、長期間の使用で封水切れの問題も軽減されます。
・一方、エアカットバルブは、空調機のドレンホースなど、室内外の圧力差が大きい環境下での逆流防止や、音の発生抑制に強みがあります。また、透明設計の製品は点検性が高く、メンテナンスがしやすい点も魅力です。
各製品のメリット・デメリット
ウォーターベストのメリット:
- 水封式に比べ、封水破壊のリスクが低い
- コンパクトで設置が容易
- 多様な排水用途に対応可能
ウォーターベストのデメリット:
- ダンパー部分の摩耗や汚れによる動作不良の可能性
- ある程度の水が必要なため、流量によっては開閉が不安定になることも
エアカットバルブのメリット:
- 空気の逆流をしっかり防ぎ、ポコポコ音や臭気の侵入を低減
- 透明な製品は内部の状態確認が容易
- シンプルな構造で、設置後の点検・清掃が簡単
エアカットバルブのデメリット:
- 素材(ゴムや樹脂)の経年劣化や、極端な圧力差環境下での性能低下の可能性
- 一部製品は特定の配管サイズにしか対応しない場合がある
適用例と選び方
実際の現場では、以下のようなポイントで選定されることが多いです。
- 排水環境の特性:
空調機のドレンホースの場合、外部との圧力差や音の発生が懸念されるため、エアカットバルブが効果的です。一方、床排水や複数の用途に対応する必要がある場合は、ウォーターベストが適しています。 - 設置スペース:
狭いスペースでの設置が求められる場合、コンパクトなウォーターベストが有利です。 - メンテナンスの容易さ:
内部が視認可能なエアカットバルブは、定期点検や清掃を重視する現場に向いています。 - 使用する排水管のサイズ・条件:
各製品には対応する管径や耐熱温度などの仕様が定められているため、使用条件に合わせた製品選定が必要です。
まとめ
ウォーターベストとエアカットバルブは、いずれも逆流防止と悪臭・害虫対策のための重要な排水トラップですが、その動作原理や設置用途、メンテナンス性において違いがあります。
- ウォーターベストは、ダンパーとバランスウエイトを活用した水を必要としないトラップで、幅広い排水用途に対応できる一方、流量や摩耗への注意が必要です。
- エアカットバルブは、チェックバルブ機構により排水時のみ開く設計で、特に空調機のドレンホースにおける逆流防止や音対策に優れており、点検性も高い製品が多く見受けられます。
それぞれの特徴を理解し、現場の条件や設置環境に応じた製品選定を行うことで、より快適で衛生的な空間の維持が可能となります。
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