緊急トイレつまり:スッポン(ラバーカップ)がなくても家庭にあるもので解消する方法

専用のスッポン(ラバーカップ)がない場合でも、家庭にある身近な道具や代用品をうまく活用すれば対処できるケースが多くあります。今回のコラムでは、具体的な代用方法を複数ご紹介するとともに、作業に際しての安全上の注意点や、場合によってはプロに依頼する判断基準についても解説します。


スッポンがなくてもできる主な解消法

ここでは、家庭で手に入りやすいものを使ったトイレつまりの解消方法について詳しく説明します。

1. 食器用洗剤とお湯を使う方法

方法の背景と原理
食器用洗剤は、油脂分や汚れを分解する界面活性剤が含まれており、詰まりの原因となっているトイレットペーパーや排泄物に対して効果が期待できます。さらに、温かいお湯を注ぐことで、汚れが柔らかくなり、流れが良くなる仕組みです。

具体的な手順

  1. 洗剤投入:
    便器に大さじ2~3杯の中性洗剤(食器用洗剤)を注ぎ込みます。
  2. 放置:
    洗剤が内部に浸透して作用するよう、約10〜15分間放置します。
  3. お湯の準備と注入:
    40℃〜50℃程度の温かいお湯をバケツに用意し、便器の水位を確認しながらゆっくり注ぎます。
  4. 確認:
    数回に分けて水を流し、詰まりが解消されているか確認します。

注意点

  • お湯は急激な温度変化を避けるため、沸騰直後の熱湯は使用しないでください。
  • 洗剤の成分によっては便器の表面を傷めるものもあるため、中性洗剤を選ぶのが望ましいです。

2. 重曹と酢(クエン酸)を使う方法

方法の背景と原理
重曹は弱アルカリ性、酢やクエン酸は酸性であり、これらを組み合わせると化学反応により炭酸ガスが発生します。この発泡作用が、配管内の汚れや固まった詰まりを浮かせ、流しやすくする効果があります。

具体的な手順

  1. 投入:
    便器に重曹を約100~150g、続いて酢またはクエン酸を約200ml注ぎます。
  2. 放置:
    反応による泡が発生したら、30分〜1時間ほどそのまま放置します。
  3. 洗い流し:
    放置後、温水をバケツで注ぎ、詰まりが解消しているか確認します。

注意点

  • 化学反応が激しく泡立つ場合もあるため、便器内の水位に注意して作業を行ってください。
  • 使用後は十分に洗い流し、残留物がないようにしてください。

3. ペットボトルを加工して使う方法

方法の背景と原理
ペットボトルは、手元にあるものでありながら、スッポンのように吸引力を発生させる工夫ができます。ボトルの底部をカットすることで、排水口にしっかりフィットさせ、上下に押し引きすることでトイレ内の空気圧を利用します。

具体的な手順

  1. 加工準備:
    500ml程度の空のペットボトルを用意し、カッターで底から約4〜5cm上の部分を切り取ります。
  2. 安全対策:
    切り口は鋭利なため、ビニールテープで保護するか、手袋を装着して作業を行います。
  3. 使用方法:
    切り取ったペットボトルの口側を手に持ち、切った面を下に向けて排水口に差し込みます。
  4. 押し引き:
    ゆっくり押し込み、次に素早く引き抜く動作を数回繰り返し、つまりが動くか確認します。

注意点

  • ペットボトルのサイズや形状は、便器の排水口に合ったものを選ぶ必要があります。
  • 切り口の不備が便器を傷つけないよう、加工は丁寧に行いましょう。

4. ラップやビニール袋を活用する方法

ラップを使う方法
ラップを多数枚用意し、便器の上部にしっかりと巻き付けることで、便器全体を密閉状態にします。これにより、押したときに中の空気圧が効果的にかかり、詰まりを解消しやすくなります。

具体的な手順

  1. 便座とふたを持ち上げ、便器の内側にラップを10枚以上しっかりと巻き付けます。
  2. 巻き付けたラップの中心を手で押し、上下に動かして空気の圧力を利用し、詰まりを動かします。
  3. 数回動作を繰り返して、水を流し、詰まりの解消を確認します。

ビニール袋を使う方法
ビニール袋を重ねて手を覆うことで、直接手を便器に入れることなく作業が可能になります。
具体的な手順

  1. ビニール袋2~3枚を重ね、ゴムで固定します。
  2. 袋で覆った手を、便器の排水口に突っ込み、手で詰まりを押し出すように動作を繰り返します。
  3. 作業後は十分に手を洗い、衛生管理を徹底してください。

注意点

  • ラップやビニール袋を使用する場合、十分に密閉しないと空気が漏れ、効果が薄れることがあります。
  • 万一、ビニール袋が排水管に入ってしまわないよう注意が必要です。

安全に作業を進めるためのポイント

トイレつまり解消作業は、家庭で手軽に取り組める一方で、以下の点に注意することで安全かつ効果的に対応することができます。

  1. 事前準備:
    • 便器の水位が非常に高い場合は、バケツや容器で水を汲み出しておき、作業中に水があふれないようにしましょう。
    • 手袋、ゴム手袋などを必ず着用し、直接汚水に触れないように注意してください。
  2. 作業中の注意:
    • 急激な動作や強い衝撃は、便器や配管にダメージを与える可能性があります。
    • 何度かに分けてゆっくりと、かつ慎重に道具を使用することが大切です。
  3. 対応できない場合:
    • 自力で解消できない、または作業中に異常な音や異臭、亀裂などが見受けられた場合は、無理をせずに専門の水道業者に依頼しましょう。

失敗時の対応とプロへの依頼

家庭でのDIY修理は、軽度のつまりに対しては有効な場合が多いですが、状況によっては原因物が深部にある、または固形物や非水溶性の異物が原因である場合には、作業を続けると状況が悪化する恐れがあります。こうした場合は、早めに専門の水道修理業者に相談することをおすすめします。
また、特に集合住宅や古い配管の場合、自己判断での作業は更なるトラブルに発展する可能性がありますので、安全第一を心がけましょう。


まとめ

スッポン(ラバーカップ)が手元になくても、食器用洗剤とお湯、重曹と酢、ペットボトル、ラップ、ビニール袋など、家庭にある代用品を活用することで、トイレつまりの多くは解消できる可能性があります。
各方法は、それぞれの原理を理解し、適切な手順で作業を行えば、自力での修理が可能です。しかし、もし自分で対処できない場合や、作業中に異常が認められた場合は、速やかに専門業者に相談することが安全かつ確実な解決への近道となります。
日常的なメンテナンスや予防策を講じることで、トイレつまりの発生を未然に防ぐことも大切です。


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