ケルヒャーでトイレ詰まりを直す方法|徹底解説&実践ガイド

トイレ詰まりにおいて、「トイレットペーパー」や「排泄物」など水に流せるものが原因の場合、自宅に既にあるケルヒャー(高圧洗浄機)を利用して自力で解消する方法があります。本コラムでは、ケルヒャーの基本性能や特徴、使用前の準備、実践的な手順、さらには作業中の安全対策や注意点、うまくいかない場合の対応策まで、詳しく解説いたします。


1. ケルヒャーの基本とトイレつまりへの応用

1.1 ケルヒャーとは?

ケルヒャーはドイツ発祥の高圧洗浄機メーカーで、家庭用から業務用まで幅広いラインナップを揃えています。トイレつまりの解消においても、強力な水圧を利用して、便器内や配管内に付着した汚れや水に溶ける異物を除去するための有効な手段となります。

1.2 トイレつまりの原因とケルヒャーの適用対象

ケルヒャーが効果的に働くのは、主に次のような場合です:

  • 水に流せるものが原因
    例:トイレットペーパー、ティッシュ、排泄物、嘔吐物など。これらは水とともに流れやすいため、高圧洗浄機の水圧で一気に押し流せます。
  • 配管内に付着した汚れ
    例:尿石、ヘドロ、油汚れなどが徐々に蓄積して排水管を詰まらせ、流れを悪くしている場合。強力な水流でこれらの汚れを落とすことが可能です。

一方、以下のような不溶性の固形物(スマートフォン、おもちゃ、生理用品、オムツなど)はケルヒャーで無理に流してしまうと、逆に配管の奥に押し込まれ修理がさらに困難になるため、注意が必要です。


2. 作業前の準備と必要な道具

2.1 必要な道具

トイレつまり解消作業を安全かつスムーズに進めるためには、以下の道具を準備してください。

  • ケルヒャー本体
    家庭用のモデル(例:K2モデルなど)はトイレつまり解消に十分な洗浄力を持ち、取り扱いやすいです。
  • ホースおよびパイプクリーニングホース
    便器の奥まで届く長さのもの。場合によっては専用のオプションホースを使用するとより効率的です。
  • ビニールシートまたは大きめのゴミ袋
    便器全体や周囲の床、壁を覆い、作業中に水しぶきや汚水が飛び散らないようにします。
  • 養生テープ
    ビニールシートやゴミ袋をしっかり固定するために必須です。
  • ゴム手袋、エプロン、長靴
    汚水飛散や水しぶきから身を守るための保護具です。
  • ハサミ
    ビニールシートに適当な大きさの穴を開けるために使用します。
  • バケツ
    便器内の水位が高い場合に一部の水を汲み出すために役立ちます。

2.2 作業前の環境整備

作業を始める前に、以下の環境整備を行いましょう。

  • 周囲の清掃と安全確認
    作業場所(トイレ室内およびその周辺)の床や壁に汚れが付かないように、新聞紙や予備のビニールシートで下地を保護します。また、作業中に滑りやすくならないよう注意してください。
  • 便器内の水量調整
    便器内に水が多すぎる場合は、バケツなどを使って適度な水位(ホースの先端が軽く浸かる程度)に調整します。これにより、ホースの吸い上げ効率が向上し、水しぶきも抑えられます。

3. ケルヒャーを使った実践的な作業手順

以下に、ケルヒャーを用いてトイレつまりを解消するための具体的な手順を詳述します。

3.1 便器と周辺の養生

  1. 便器全体の保護
    便器の外側、便座、そして床や壁に予備のビニールシートまたは大きなゴミ袋を広げ、養生テープでしっかりと固定します。作業中の飛び散りによる汚れや、万が一の破損リスクを最小限に抑えます。
  2. ホース用の穴を開ける
    ビニールシートまたはゴミ袋の中央部分に、ハサミで十分な大きさの穴を開け、ケルヒャーのホースがスムーズに通れるようにします。穴の位置は、便器の中央に近い部分が望ましく、養生テープで隙間なく固定します。

3.2 ホースの挿入と位置調整

  1. ホースの挿入
    開けた穴からケルヒャーのホースを便器内に慎重に差し込みます。できるだけ便器の奥深く、つまりの原因が存在すると考えられる部分(例えば曲がり角部分)に向けてホースを進めます。
  2. ホースの向きの調整
    ホースが便器の内部で曲がりすぎたり、誤った方向に向いている場合は、慎重に位置を調整してください。ホースが便器内部の流路に沿って自然に流れるように設置することが、効果的な洗浄の鍵となります。

3.3 水の放出と水圧の調整

  1. 低水圧からのスタート
    まずはケルヒャーの水圧を低めに設定し、数秒間低水圧で水を噴射します。これにより、つまりの原因となっている水溶性のものや付着汚れを徐々にほぐすことができます。
    ※最初の段階では、水圧をいきなり強くしないよう注意してください。強すぎる水圧は、異物を無理に押し込んでしまい、状況を悪化させる可能性があります。
  2. 様子を見ながら水圧を段階的に上げる
    低水圧で効果が感じられる場合は、ホースが正しく設置されていることを確認した上で、徐々に水圧を上げていきます。必要に応じて、数回に分けて放出し、便器内の状態(異物が流れ落ち、排水がスムーズに行われるか)を確認します。
    万が一、作業中に水があふれる場合は、バケツで余分な水を汲み出し、再度作業を進めるようにします。

3.4 仕上げの確認

  1. 水流のチェック
    何度か水の放出を繰り返した後、実際にレバーを引いて水を流し、通常通りに水が排出されるかを確認します。
  2. 作業後の清掃
    便器内および周辺に飛び散った汚水や湿った養生材を丁寧に取り除き、清掃します。これにより、次回作業時のトラブルを防ぎ、衛生状態も保たれます。

4. 作業中の注意点とリスク管理

4.1 水圧の適切な管理

  • 初期は低水圧でスタート
    いきなり強い水圧をかけると、つまりの原因が逆に配管の奥に押し込まれてしまう可能性があるため、必ず低水圧から始めることが重要です。
  • 段階的な調整
    作業進行中に、便器内の状態を観察しながら、水圧を段階的に上げてください。特に、便器の奥深い部分やカーブ付近では、無理に水圧を強めすぎないよう注意しましょう。

4.2 不溶性の異物への対応

  • 使用を避けるべきケース
    トイレットペーパー以外の固形物(スマートフォン、子どものおもちゃ、生理用品、オムツなど)が原因の場合、ケルヒャーの使用はむしろ状況を悪化させる可能性があります。こうした場合は、無理に水圧で押し流そうとせず、専用の道具(例えば真空式パイプクリーナーやワイヤーブラシ)で除去するか、専門業者に依頼することをおすすめします。

4.3 便器の破損リスク

  • 陶器製便器の耐久性
    一般的な陶器製の便器は頑丈ですが、高圧洗浄機の強い衝撃でひび割れや破損が起こるリスクがあります。必ず便器内部にホースを差し込んでから作業することで、便器本体に直接衝撃を与えないようにしましょう。

4.4 安全対策と環境保護

  • 適切な防護具の着用
    作業中は、ゴム手袋、エプロン、長靴、場合によってはゴーグルなどを着用し、汚水の飛散や万が一の事故に備えることが大切です。
  • 周囲の環境保護
    床や壁、その他の家具などに汚水が付着しないよう、事前に十分な養生を行います。作業後の清掃も念入りに行い、滑りやすい状態を放置しないよう注意してください。

5. 自力での対応で解消できない場合の対策

5.1 自力対応の限界

何度かケルヒャーを使ってもトイレつまりが解消されない場合、つまりの原因が非常に頑固な汚れや固形物に起因している可能性があります。その場合、無理に自分で対処を続けると、便器や配管を傷つけるリスクが高まります。

5.2 専門業者への依頼

  • 早めの相談が重要
    自力での解決が困難と感じた場合は、早急に水道修理の専門業者に相談してください。専門業者は、専用の機器や技術を駆使して、原因の特定と適切な対処を行います。
  • 料金相場と安心感
    業者に依頼する場合の料金は、状況により異なりますが、軽度の作業であれば数千円から、便器の取り外しや配管作業が必要な場合は数万円に達することもあります。事前に見積もりを取得して、信頼できる水道局指定工事店や評判の良い業者を選択することが後悔しないための重要なポイントです。

6. まとめ

ケルヒャーの高圧洗浄機は、トイレットペーパーや排泄物など水に流せる異物が原因のトイレつまりを、自分で対処するための有効な手段です。
今回ご紹介した作業手順では、事前の準備から便器や周辺の養生、ホースの正しい挿入方法、段階的な水圧調整、最終的な確認までを詳しく説明しました。また、作業中には水圧の管理や不溶性の異物への注意、便器の破損リスクの管理など、安全かつ効果的な対策が必要であることを強調しました。
これらの手順と注意点を守ることで、ケルヒャーを用いたトイレつまり解消作業が、より安全に、かつ効率的に行えるはずです。ただし、自力での解消が困難な場合は、ためらわずに専門業者へ相談することが、さらなるトラブルを避けるための賢明な選択となります。


参考文献

  1. toire-repair.com
  2. toilet119.net
  3. toiretumari-center.com

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