自宅でできる!過炭酸ナトリウムを使ったトイレつまり解消方法

トイレつまりには、実は過炭酸ナトリウムは、漂白・除菌・消臭に加え、水溶性の汚れを分解する特性を持つため、トイレつまり解消の強い味方となる可能性があります。本コラムでは、過炭酸ナトリウムの基本的な性質と作用メカニズム、実際の解消手順、さらには注意すべきポイントについて詳しく解説します。

過炭酸ナトリウムとは?

過炭酸ナトリウムは、水に溶けると過酸化水素(H₂O₂)と炭酸ナトリウム(Na₂CO₃)に分解し、急速に酸素ガス(O₂)を発生させる酸素系漂白剤です。
この発生した酸素が、便器内に蓄積したトイレットペーパーや排泄物、ティッシュペーパーといった水に溶ける汚れを浮かせ、分解を促進します。さらに、漂白や除菌、消臭の効果も期待できるため、見た目の美しさと衛生面の両立が可能です。
ただし、過炭酸ナトリウムの効果はあくまで「水に溶ける」汚れに対して有効であり、固形物(おむつや生理用品、プラスチック製品など)が原因の場合は、別途物理的な対処が必要となります。

適用できるつまりの原因

過炭酸ナトリウムが効果を発揮しやすいつまりの主な原因は以下の通りです。

  • トイレットペーパーやティッシュペーパー
    通常使用される紙類は水に溶けやすいため、過炭酸ナトリウムの化学反応によって分解が促進され、つまりを緩和します。
  • 排泄物・嘔吐物
    これらも水溶性の成分を含んでおり、酸素の発生により効率よく分解が進みます。
  • ヌメリや皮脂による軽度のつまり
    長時間の使用で便器内や排水管に蓄積した汚れも、漂白・除菌作用で徐々に落として流れを改善する効果が期待できます。

一方、固形物(おむつ、生理用品、電子機器など)が原因の場合、過炭酸ナトリウム単体では完全な解消は難しく、他の手法や専門業者への依頼が必要となる可能性があります。

過炭酸ナトリウムの作用メカニズム

過炭酸ナトリウムを便器に投入すると、ぬるま湯と反応して急速に酸素を発生します。
この酸素ガスは、細かい泡となって汚れに付着し、微細な力で汚れを押し上げ、排水管内に蓄積された水溶性の物質を浮かせます。
また、発生した過酸化水素には除菌効果があるため、便器内に繁殖している雑菌や悪臭の原因となる微生物も同時に除去され、清潔な状態が維持されます。
ただし、反応を促すためには適切な温度(40℃~50℃)のお湯が必要であり、熱すぎるお湯は便器の陶器を傷めるため注意が必要です。

トイレつまり解消の具体的手順

以下の手順で、過炭酸ナトリウムを使ったトイレつまり解消法をご紹介します。各工程ごとに詳細な解説とポイントをまとめています。

1. 事前準備と安全対策

  • 水位の調整
    トイレがつまり状態では、便器内に水が通常より多く溜まっている場合が多いです。まず、バケツや灯油用ポンプ、またはタッパーなどを利用して、便器内の水を可能な限り取り除きます。ただし、完全に水を無くす必要はなく、便器内が「通常より少し高い水位」になるように調整します。これにより、作業中に水が溢れ出るリスクを低減し、過炭酸ナトリウムの濃度が保たれ反応効率が向上します。
  • 保護具の着用と換気の徹底
    ゴム手袋、長袖の作業着、場合によっては保護メガネを必ず着用してください。また、作業中は十分な換気を行い、室内に酸素系漂白剤由来のガスがこもらないようにします。トイレのドアや窓を開け、必要に応じて換気扇を使用してください。

2. 過炭酸ナトリウムの投入

  • 目安量と投入方法
    一般的な家庭用便器の場合、大さじ1杯(約15~18g)を目安に使用します。便器内の水に均一に振りかけるように投入してください。水分が多いと効果が薄まるため、前段階で水位を適切に下げておくことが重要です。また、製品によっては推奨量が異なる場合があるので、必ず製品の説明書を確認してください。

3. ぬるま湯の注入

  • 適温の重要性
    過炭酸ナトリウムの反応を最大限に促すため、40℃~50℃程度のぬるま湯を使用します。適温のお湯は酸素ガスの発生を速やかにし、汚れを分解する助けになります。熱湯は便器の表面を傷める可能性があるため、必ず温度計などで確認したぬるま湯を使用してください。
  • 注ぎ方のコツ
    便器の中央部分から、なるべく高い位置(腰の高さ程度)からゆっくりとお湯を注ぎます。高い位置から注ぐことにより、水の勢いとともに発生する泡が排水管内の奥深くまで浸透し、つまりの原因に働きかける効果が期待されます。

4. 反応待ち(放置時間)

  • 放置時間とその効果
    お湯を注いだ後は、約30分程度放置します。この間、過炭酸ナトリウムは化学反応を起こし、酸素ガスが発生して汚れを分解していきます。放置時間中は、便器内の水位や泡の様子を注意深く確認してください。途中で放置時間を延ばしすぎると、便器の素材に影響を与える恐れがあるため、推奨時間を守ることが大切です。

5. 結果の確認と水の流し込み

  • 解消効果の確認
    放置時間終了後、便器の水位が下がっているか、あるいは水の流れが改善されているかを確認します。最初に調整した水位を基準に比較することで、効果の有無を判断してください。
  • 徐々の水流のテスト
    便器のレバーをゆっくりと引き、水を少しずつ流していきます。一気に大量の水を流すと、反応が不十分な場合に再びつまりが発生する可能性があるため、注意深く様子を見ながら作業します。もし水がスムーズに流れていれば、作業は成功です。

使用時の注意点とリスク管理

過炭酸ナトリウムは効果的な反応剤ですが、使用上の注意を守らなければ逆にトラブルの原因となる可能性があります。以下の点に十分注意してください。

  • 直接接触の回避
    作業中は必ずゴム手袋を着用し、もしも手や肌に付着した場合は大量の水で速やかに洗い流すことが重要です。また、目や口に入らないよう細心の注意を払いましょう。
  • お湯の温度管理
    適温のお湯でなければ、酸素の発生が十分になされず、反応が不十分となってしまいます。同時に、熱湯の使用は便器の劣化や破損を招くため、必ず温度を管理してください。
  • 放置時間の遵守
    放置する時間は約30分が目安です。これを超えて長時間放置すると、便器の素材に悪影響を与える可能性があるため、タイマーなどで管理すると安心です。
  • 効果の限界
    水に溶ける汚れに対しては効果を発揮するものの、固形物が原因のつまりや大量に詰まっている場合は、過炭酸ナトリウムだけでは対処しきれないケースもあります。その場合は、他の方法(物理的な除去や専門業者への依頼)を検討してください。

まとめ

過炭酸ナトリウムを使ったトイレつまり解消法は、家庭に常備されている手軽な方法のひとつです。
本記事でご紹介した手順は以下の通りです。

  1. 事前準備
    便器内の余分な水分を取り除き、保護具を着用して十分な換気を行う。
  2. 適量の過炭酸ナトリウムの投入
    製品の指示に従い、均一に振りかける。
  3. ぬるま湯の注入
    40℃~50℃のお湯を高い位置からゆっくりと注ぐ。
  4. 反応待ち
    約30分間放置して酸素が発生するのを待つ。
  5. 結果の確認とテスト
    少量ずつ水を流し、流れの改善を確認する。

これらのプロセスを正しく実施することで、軽度なトイレつまりは自宅で安全に解消できる可能性が高まります。もしも作業中に不安を感じた場合や、効果が見られない場合は、早急に専門の水道修理業者へ連絡し、適切な対処を行いましょう。


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