トイレつまりがスッポンで治らない原因と対処法
はじめに
トイレつまりの定番の対策として一般に使われる「スッポン」(ラバーカップ)は、トイレットペーパーや排泄物など、水に溶けるもしくはふやけて柔らかくなるものが原因の場合には非常に有効な道具です。しかし、スッポンを使用しても問題が解消されないケースも多くあります。この記事では、スッポンでトイレつまりが治らない場合の主な原因を3つに分類し、それぞれの原因に対する具体的な対処方法を詳しく解説します。トイレつまりの現状を正確に把握し、適切な解消法を選択することで、無用なトラブルや費用の増大を防ぎ、快適な生活環境を維持しましょう。
原因1:スッポンの選び方・使い方の誤り
詳細な原因
スッポンには和式用、洋式用、さらには両用タイプなど複数の種類があります。
- 適合性の問題:自宅の便器の形状に合わないタイプのスッポンを選んでしまうと、密着状態が不十分となり、真空効果が十分に発揮されません。たとえば、洋式便器に和式用のスッポンを使用すると、カップ部分がうまく排水口にフィットせず効果が低減します。
- 使用時の水位管理:便器内の水位が多すぎると、逆に水が跳ね返り、密閉状態が崩れます。反対に水が不足している状態では、スッポンのカップ部が十分に水に接していないため、吸引力が発揮されません。
- 押し引きのタイミングとリズム:スッポンは「押す」よりも「引く」際の空気圧を利用してつまりを取り除く仕組みです。不適切な力の入れ方や乱暴な動作、急激な操作は、かえってつまりの原因を奥へ押し込むリスクがあります。
対処法
- 正しいタイプの選定
まずは自宅の便器が和式か洋式かを確認し、該当するスッポンを選びます。最近は2wayタイプも流通しており、写真や説明文をしっかり確認することが重要です。 - 水位の調整
作業前に便器内の水の量を調整します。水が多すぎる場合はバケツや灯油ポンプで一部を取り除き、カップ部がしっかり水に浸る状態(便器上面から約10cm下)にすることがポイントです。 - 正しい操作方法
スッポンを排水口に密着させた後、ゆっくりと押し込んでから、勢いよく(しかし急激ではなく一定のリズムで)引き抜く操作を数回繰り返します。特に、引く時に十分な力を加えることで、真空状態が生じ、つまりの原因が取り除かれやすくなります。
原因2:スッポンでは対応できない異物や固形物が詰まっている
詳細な原因
スッポンは排水口に付着するトイレットペーパーや排泄物など、水に溶けやすいものが原因の場合に効果的ですが、以下のようなケースでは効果を発揮できません。
- 固形異物の混入:スマートフォン、ボールペン、玩具、検便カップなどは、どれも水に溶けない固形物です。これらが詰まると、スッポンでの吸引だけでは解消できず、場合によっては余分な圧力で異物をさらに奥に押し込んでしまう危険性があります。
- 水に溶けにくい吸水性のある物:紙おむつや生理用品は水を吸って膨張し、むしろつまり状態を悪化させる場合があります。
対処法
- 目視と手による確認
まず便器内をよく観察し、見える範囲に固形物がある場合は、ゴム手袋を装着して慎重に取り除いてください。手で取り出す際は、逆に異物を奥に押し込まないよう注意が必要です。 - 専門業者への依頼
排水口の奥深くに異物が詰まっている疑いがある場合は、自分で無理に取り出そうとせず、専門の水道修理業者に点検・除去を依頼するのが安全です。業者は専用のツール(ワイヤー式クリーナーやトーラーなど)を用い、異物除去作業を行います。
原因3:排水管内部の汚れ・尿石の蓄積
詳細な原因
長期間の使用で、排水管の内部に洗剤カス、尿石、トイレットペーパーの微細な残留物、さらには皮脂や汚れが蓄積すると、排水管内の断面が徐々に狭くなってしまいます。
- 尿石の蓄積:尿中のカルシウムやその他ミネラルが化学反応により尿石となり、便器の排水口や配管内に付着します。尿石は放置すると硬化し、取り除くのが非常に困難になります。
- 汚れの堆積:日常的な使用により、トイレットペーパーのカスや食べ物の微小な粒子が排水管内に堆積すると、これがゆっくりと固まり、つまりを引き起こす原因となる場合もあります。
対処法
- 化学薬品を用いた対策
酸性の尿石除去剤(デオライトL、サンポールなど)を使用して、尿石を溶解させる方法が有効です。これらの製品は、尿石中のカルシウムやマグネシウムを溶かし、落としやすい状態に変えてくれます。ただし、使用時は必ず換気を行い、ゴム手袋や保護具を着用するなどの安全対策が必要です。 - 重曹+お酢(クエン酸)を活用
重曹とお酢を排水口に投入し、発生する炭酸ガスの泡によって、蓄積した汚れが浮き上がるのを狙う方法です。お湯(約50℃)を追加して混合物を1時間ほど放置することで、一定の効果が期待できる場合があります。ただし、重度の蓄積には効果が薄い可能性があるため、定期的なメンテナンスが重要です。 - 専門業者による高圧洗浄
蓄積した汚れや尿石がひどい場合は、自力での解消は難しくなります。その際、業者による点検で内視鏡カメラを用いた調査と、高圧洗浄機を使った徹底的な洗浄作業を依頼するのが確実です。
まとめ
スッポン(ラバーカップ)は、基本的にはトイレットペーパーや排泄物など水に溶けるものでつまった場合に効果を発揮します。しかし、以下の3点のいずれかに該当する場合には、スッポンでの対処が難しい場合がほとんどです。
- スッポンの選定や操作方法のミス
自宅の便器に合った適正なタイプのスッポンを使用し、適切な水位管理と正しい押し引きのリズムを保つことが必要です。 - 固形異物や吸水性の高いものが詰まっている場合
このような場合、まずは目視確認と手での除去を試みるか、取り出しが難しい場合は専門業者に依頼しましょう。 - 排水管内部の汚れ・尿石の蓄積によるつまり
自力での化学薬品や重曹+お酢による対策も一部効果はありますが、症状が重い場合は高圧洗浄や業者による内視鏡調査と清掃が必須です。
無理にDIYで解消しようとすると、かえって異物を奥に押し込んでしまうリスクや、便器・排水管を傷めるリスクがあります。状況に応じて、正しい対処法を選び、場合によっては信頼できる専門家に相談することが、長期的なトラブル防止につながります。
水回りのトラブルは街の水道屋さん.comにお任せください
街の水道屋さん.comは埼玉県ふじみ野市発の水道屋さんです。地域密着でお客様のお困りごとを解決致します。
運営元の株式会社マルナカ設備工業は55年以上続く三芳町の設備会社。
水道修理やリフォームの高い技術と豊富な知識で高い品質の施工を提供いたします。
お見積もり、電話相談、キャンセルは無料です!
お気軽にお問合せ下さい。

街の水道屋さん.com運営元:株式会社マルナカ設備工業