マンションと戸建てで最適な給湯器を選ぶ:設置方法と注意点の完全ガイド
マンションではPS内設置や管理組合への届け出が必要で、設置号数や機種に制限がかかる一方、戸建ては外壁掛け・据え置きタイプなど豊富な選択肢があり自由度が高い点が特徴です。給湯能力(号数)は世帯人数や使用状況に応じて計算式で算出し、無駄なく快適にお湯を使うための重要な指標となります。また、マンションの高層階では機器搬入にクレーンが必要となり、施工費に8万円~の加算が生じる場合があります。さらに、排気・給気ルートの確保や防振・防水対策を怠ると振動トラブルや漏水事故のリスクが高まるため、事前に専門業者へ相談することが大切です。
はじめに
近年、住宅設備の省エネ化が進む中、給湯器選びは生活快適性だけでなく光熱費にも直結する重要なポイントとなっています。特に、マンションと戸建てでは設置環境が大きく異なるため、機種選定から設置方法、メンテナンス性まで注意すべき点が変わってきます。本稿では、両者の違いを踏まえ、給湯能力(号数)の算出方法から具体的な設置タイプ、申請手続き、メンテナンス・費用傾向までを網羅的に解説します。
1. 給湯器選びの基本ポイント
1.1 必要号数の算出方法
給湯器の「号数」とは、水温+25℃の温度上昇分を1分間で何リットル供給できるかを示す指標です。具体的には、{(設定温度 - 水温) × 毎分出湯量} ÷ 25 の計算式で必要号数を求めることができます。一般家庭では16号・20号・24号が目安とされ、同時使用水栓数や家族人数を考慮して選定します。
1.2 燃料種類と省エネ機種の比較
給湯器は大きく「ガス」「電気」「石油」の3種類に分かれ、それぞれ特徴とランニングコストが異なります。ガス給湯器は瞬間式が主流で、お湯切れの心配が少なく設置コストも比較的抑えられる点がメリットです。石油(灯油)給湯器は火力が強く、寒冷地向けにお湯の立ち上がりが早いもののタンク管理が必要です。電気給湯器(電気温水器)は深夜電力を活用し、火を使わない安全性と安価な電気料金が魅力ですが、貯湯タンクの設置スペースが必要となります。最新の省エネタイプ(高効率ガス給湯器=エコジョーズ/ヒートポンプ式のエコキュート)は初期費用が高めながら、長期的に光熱費を削減できる点が特徴です。
1.3 エコジョーズ・エコキュート対応
マンションのPS設置タイプでも、パイプスペース内にドレン排水口があればエコジョーズへの交換が可能となる場合があります。一方、エコキュートはタンク設置スペースが大きく、マンションの専有部・共用部区分により設置可否が大きく制限されるため、事前に排水経路と設置条件を必ず確認してください。
2. マンションでの給湯器設置
2.1 PS設置タイプの特徴
マンションではPS(パイプスペース)標準設置が一般的で、機器本体をシャフト内に納め、排気は正面または上方に出す方式です。狭小バルコニー対応のPSアルコーブや扉内設置もあり、設置スペースに応じたバリエーションが用意されています。
2.2 管理規約・申請手続き
マンションの給湯器交換では、管理会社や管理組合への事前届け出と機種・号数の承認が必須です。申請には申請書類や図面の提出を求められることが多く、賃貸物件では管理会社の許可なしに工事を進めることはできません。
2.3 設置上の注意点
給気・排気経路が隣接窓や通路を塞がないよう、配置を綿密に確認する必要があります。また、防振パッドや防水処理を行わないと、振動クレームや雨水侵入による機器故障の原因となるため、防振・防水対策を徹底してください。
2.4 メンテナンス・費用傾向
マンションの給湯器交換費用相場は本体・リモコン・工事費込みで15万円~30万円ほどで、エコジョーズのフルオートタイプは15万~40万円程度と高額になります。壁掛けタイプでは狭小スペース対応のスリム型も多く、オート・フルオート機能の有無で工事費込みの費用が大きく変動します。
3. 戸建てでの給湯器設置
3.1 壁掛け型 vs 据え置き型
戸建て向けには外壁に掛ける「壁掛け型」と、地面や基礎に据える「据え置き型」があります。壁掛け型はスペースを取らず、設置コストを抑えやすい一方、重量負荷がかかるため外壁補強が必要な場合があります。据え置き型は基礎ブロック上に安定して設置でき、防振性にも優れる点がメリットです。
3.2 配管・排気方式の選択
戸建てでは強制給排気(二重管FF/二本管FF)や煙突式(自然排気)が選べ、周囲環境や防風性能に応じた方式を選定できます。高所や強風地域では超高層耐風仕様の機種を選ばないと、着火不良や立ち消えが発生するリスクがありますので、注意が必要です。
3.3 設置自由度と注意点
敷地内で配管ルートや設置位置を自由に設計できるため、ガスメーター移設や配管材質(ステンレス・ポリ管など)の選択も可能です。一方で、防火地域や降雪地域では設置高さや排気口の防雪対策が法令で定められているため、事前に地方自治体の条例を確認しましょう。
3.4 メンテナンス・費用傾向
戸建ての給湯器は地上設置が多く、脚立や簡易足場で機器内部点検が可能なため、メンテナンス性が高い点が魅力です。
4. 共通の注意点
4.1 防振・防水対策
外壁や基礎との接触部には防振パッドを使用し、雨水浸入を防ぐシーリング処理を確実に行ってください。
4.2 給排気の確保と法規制
給排気筒や給気口は一酸化炭素中毒防止のため定期的に点検し、周辺機器(換気扇など)との同時使用禁止ルールを厳守してください。強制給排気タイプは煙突トップの閉塞禁止エリアや防火スペースの確保が法令で義務付けられています。
まとめ
マンションと戸建てでは、給湯器選びから設置方法、手続き、コスト構造に至るまで大きく異なります。特にマンションでは管理規約の確認とPS内設置制限、戸建てでは設置自由度と防風・防雪対策がポイントです。号数の算出や燃料タイプの比較、省エネ機種対応を踏まえ、自宅環境に最適な給湯器を選び、信頼できる専門業者と相談しながら設置を進めましょう。
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