蛇口タイプ別に解説するポタポタ水漏れの原因と修理ガイド
蛇口のポタポタ水漏れは、内部の消耗部品であるパッキンやOリングの劣化・摩耗が最も多い原因ですが、ボールバルブやセラミックディスク面のダメージ、バルブシートの腐食、ナット緩みなど多岐にわたります。
特に蛇口の構造は「コンプレッション式(2ハンドル式)」「カートリッジ式(シングルレバー式)」「ボール式」「セラミックディスク式」と大別され、それぞれに専用のシール部品が使われています。
各タイプ固有の部品や構造を理解し、水漏れ箇所を正しく特定できれば、ホームセンター購入の交換部品でセルフメンテナンスが可能です。
ただし、部品交換後も改善しない場合はハウジング本体の損傷や配管側の問題も考えられるため、専門業者への依頼を検討してください。
コンプレッション式(2ハンドル)蛇口
構造と特徴
コンプレッション式蛇口は、それぞれ独立した湯・水ハンドルを回して内部のスピンドルを上下させ、ワッシャー(パッキン)を密着させることで止水・吐水を制御する伝統的な方式です。
部品構成がシンプルなため部材コストは低く、DIY初心者でも分解・修理しやすい点がメリットですが、摩耗に伴うメンテナンス頻度は高くなります。
主な原因と対処
- 三角パッキン(ワッシャー)の摩耗・変形
ゴム製ワッシャーが経年で硬化・摩耗するとシール性が低下し、ハンドルを締めても水が止まりにくくなります。ホームセンターで部品を購入し、カバーナットを外して交換してください。 - スピンドル座(バルブシート)の腐食・段付き
ワッシャーと金属面が嚙み合うシート部が腐食するとシール不良を起こし、微量の漏れを引き起こします。錆・固着が激しい場合はシート面を研磨するか、ハウジングごと交換を検討します。
カートリッジ式(シングルレバー)蛇口
構造と特徴
カートリッジ式蛇口は、内部のカートリッジユニットを上下・回転操作することで湯水混合と流量を調整するモダンな構造です。
カートリッジ本体を交換するだけで劣化部品をまとめて更新でき、メンテナンスが容易な一方、本体破損時にはユニットごと交換が必要になります。
主な原因と対処
- カートリッジ内シールリング(Oリング・パッキン)の劣化
カートリッジを取り外し、内蔵Oリングが硬化・切れでないか点検。ホームセンターや純正品でOリング単体交換も可能です。 - カートリッジ本体の摩耗・ひび割れ
内部の摺動面が摩耗したり、プラスチックが割れるとシール不良が顕著になります。症状が改善しない場合はカートリッジユニット丸ごと交換してください。 - 通水路やシール面のゴミ・カルシウム堆積
不純物が付着するとOリングへの圧着が妨げられ、閉止状態でも漏水が続きます。酢や専用洗浄剤でカートリッジ周辺を浸け置き洗浄し、再組み立てを試みましょう。
ボール式(シングルレバー・ボールバルブ)蛇口
構造と特徴
ボール式蛇口は金属製のボール(球体)を軸で動かし、水路を開閉・混合する方式で、高水圧下でも安定した操作性があります。
内部シールリングとスプリングでボールを押し付ける構造のため、パッキン交換キットでの修理がメジャーです。
主な原因と対処
- ボールバルブ表面の摩耗・キズ
ボールやハウジング内面に傷が入るとシール性が損なわれ、ポタポタ漏れを引き起こします。傷が浅ければ研磨で修正可能ですが、深い場合は部品交換が必要です。 - Oリング・シールキットの劣化
ボールとケースのOリングが硬化すると隙間が生じるため、専用のシールキットでOリングとスプリングを同時交換します。 - 内部スプリングのヘタリ
スプリングの弾力が失われるとシールリングへの圧着力が不足し、閉止状態でも微量漏れします。交換キットに含まれるスプリングも一緒に交換してください。
セラミックディスク式蛇口
構造と特徴
上下2枚のセラミックディスクを回転させて水路を開閉する高耐久タイプで、金属・プラスチック部品に比べて摩耗耐性があります。
ただし、ディスクにチップ割れや汚れが付着するとシール面が不完全になり、水漏れが発生します。
主な原因と対処
- ディスク面のチップ割れ・傷
セラミックディスクに微小なひびや欠けが生じると密閉できず、ポタポタ漏れます。ディスク自体の交換が必要です。 - ディスク周辺シールリングの劣化
ディスク周囲のOリングやガスケットが硬化すると隙間を生み、ディスク単体交換でも改善しない場合はOリングも同時交換しましょう。 - 沈殿物・カルシウム付着
ディスク面にスケールやゴミが付着すると平滑面が損なわれます。酢やクエン酸系洗浄剤で浸け置き洗浄し、異物を除去してください。
共通して考えられるその他の原因
- ナットや接続部の緩み
蛇口本体と下部配管の接続ナットが緩むとシール力が不足し、水が滲むように漏れます。スパナで適度に増し締めしてください(過度締め付けは配管破損の恐れあり)。 - 過度な水圧・水撃
家庭内の水圧が高すぎると内部部品に負荷がかかり、シール不良を誘発します。減圧弁の設置や水圧調整を検討しましょう。 - 経年腐食・ゴム部品の硬化
金属腐食やゴムパッキンの硬化は時間経過で避けられない現象です。ゴム部品は1〜2年目安、金属部品は5年程度を目安に定期交換をおすすめします。
以上を参考に、ご自身の蛇口タイプに合わせて部品点検・清掃・交換を行えば、多くのポタポタ水漏れはセルフ修理で解決可能です。改善しない場合や不安がある場合は、専門業者への相談をご検討ください。
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