住宅の箇所別・わかりやすい排水管の仕組みガイド

住宅の排水管は、キッチンや浴室、トイレなどから出た水や汚れを、トラップ(水封)や適切な管の太さ・傾き、通気管を使って下水や雨水桝(ます)に流す仕組みです。このガイドでは、各箇所ごとに「どんな部品があるの?」「管の太さは?」「つまらないためのポイントは?」などをやさしくまとめました。


1. 排水管の基本の流れと大事なポイント

  1. 流れの順番
    1. 排水口(シンクや洗面ボウルの口)
    2. トラップ(水封部。悪臭や害虫をシャットアウト)
    3. 横枝管(壁や床を横に伸びる管)
    4. 立て管(縦に立ち上がる管)
    5. 汚水桝(地面の下にある集水マス)
  2. 管の傾き(勾配)
    • 汚水・雑排水管:2~4%の傾き(長さ100cmあたり2~4cmの高低差)
    • 雨水管:1~6%の傾き程度
    • これで水がたまらずスーッと流れます。
  3. 管の素材
    • 軽くて錆びにくい「硬質塩化ビニル管(VU管・VP管)」が一般的です。

2. キッチン(台所)の排水管

  • 排水バスケット:ゴミや野菜くずキャッチャー。残渣(ざんさ)をキャッチして管詰まりを防止。
  • トラップ:Pトラップ、Sトラップ、ボトルトラップなど。下水のニオイと虫をシャットアウト。
  • 管の太さ:呼び径40A~50A(外径約48~60㎜)。油やゴミが流れやすいサイズです。
  • ジャバラホース:折り曲げやすいホースで、狭いシンク下でも取り回しOK。

3. 浴室の排水管

  • ドラムトラップ:丸いドラム形状のトラップで、水たまりが多くて蒸発しにくい。メンテナンスもラク。
  • 呼び径目安:50A~75A。髪の毛や石けんカスがつまらないよう、やや太めです。
  • 傾き:床排水でも約2%。しっかり勾配を取って水が残らないように。

4. トイレの排水管

  • 便器自体がトラップ:排水時の水が「封水」となってニオイをブロック。
  • 管の太さ:屋内75mm、屋外100~150mm。大きな流れに対応する太さが必要です。
  • サイホン式:一度便器内に溜めてから水圧で一気に流す仕組み。流れが速く、詰まりにくい。

5. 洗面所・洗濯機の排水管

  • 洗面台:Pトラップやボトルトラップでニオイをシャットアウト。呼び径40A~50A。
  • 洗濯機用トラップ:ホース径約30mm→管径50Aへ接続。封水深50mmで害虫侵入を防ぎ、毎分30~33L流せる設計。
  • 防水パン内設置:スペース節約&漏れたときも安心。

6. 雨水の排水管

  • 流れ方:屋根の軒樋(のきどい)→縦樋(たてどい)→雨水桝→下水道。
  • 管の太さ:呼び径300mm以上が一般的。大雨時もスムーズに排水。
  • 注意点:下水管と合流させず、分けて配管。合流する場合は雨水を上に。

7. 通気管(ベント管)

  • 役割:排水時の空気を逃がし、トラップ内の水が逆に吸い出されるのを防止。
  • 主な方式
    • ループ通気:横枝管の高い位置から立ち上げる
    • 伸頂通気:立て管の上端から大気に解放
  • 効果:封水(トラップ内の水)が常に残るので、ニオイも虫も逆流しません。

8. 施工時のポイントまとめ

  • 傾き(勾配)をしっかり取る:2%前後を目安に!
  • 管径は標準以上を選ぶ:詰まりにくさは管の太さで大きく変わります。
  • トラップの点検口を設ける:メンテナンスが楽になります。
  • 防臭・防虫対策:トラップに水を入れておくことが重要。長期間使わないときもたまに水を流しましょう。

まとめ

住宅の排水管は、場所ごとに「トラップの形」「管の太さ」「傾き」「通気方法」を変えて、毎日の生活排水や雨水を安全・快適に流すよう工夫されています。設計段階で正しく配管し、日頃から簡単な点検や掃除を行うことで、詰まりや悪臭のトラブルをグッと減らせます。ぜひ参考にして、快適な住まいを保ってください!

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