水道管凍結防止の最適流量と実践ガイド
冬場の寒波到来時に水道管を凍結から守るためには、蛇口を「鉛筆の芯」程度(直径5〜8 mm)に少量開放し、夜間から早朝にかけて1分あたり約1 Lの水を流し続けるのが最も効果的です。こうすることで、水道管内の水が動き続け、凍結・破裂リスクを大幅に低減できます(凍結しやすい外気温は−4 ℃以下)。
1. なぜ水を流し続けるのか
水は静止状態よりも流動状態のほうが凍結しにくい性質があります。わずかでも水を動かすことで、管内の氷結を防ぎ、管の内外で起こる圧力差による破裂を抑制できます。
また、水を一定量流し続けることで、水道管全体の温度低下を緩やかにし、耐寒性能を高めます。特に外気温が−4 ℃を下回る状況では、何もしなければ管内の水は確実に凍結し、破裂事故につながる恐れがあります。
2. 推奨流量の具体値
鉛筆の芯レベル(5~8 mm)
多くの専門サイトや自治体が「鉛筆の芯」程度の細さで連続的に水を流すことを推奨しています。この太さで流量はおよそ1 L/分となり、効果的に凍結を防ぎながらも水道料金の増加を最小限に抑えられます。
ドリップ(雫)では不十分
ポタポタと滴る程度の流量では、寒さが厳しい状況下で管内が凍結しやすく、対策としては不十分です。最低でも「一定の細い線」が継続的に流れる状態を維持することが重要です。
3. 流量の測り方
- 視覚的チェック
- 蛇口から流れる水の細さを、鉛筆の芯(直径約7 mm)や割り箸(約8 mm)と比較して確認します。
- バケツ法
- 1 Lの目盛りがある容器を用意し、1分間でほぼ満杯になる量を調整します。
4. 実施タイミング
- 開始:寒波到来前日の夜間にスタートし、最も冷え込む深夜から早朝にかけて水流を維持します。
- 終了:朝日が昇り外気温が上昇して凍結リスクが低下したのを確認してから止水します。
- 凍結指数の活用:日本気象協会が発表する「水道凍結指数」をチェックし、△以下(要注意~凍結注意)の日は特に注意しましょう。
5. コスト試算
- 東京23区基準:東京都の水道料金は10 m³(10,000 L)あたり約1,560 円、1 Lあたり約0.156 円です。
- 1 L/分 × 7時間:420 L × 0.156 円 = 約65 円。
- コスト対効果:一方、凍結による管破裂修理費は2万円~が相場のため、数十円の投資で大きな事故を防げます。
6. 流した水の有効利用
水をそのまま流し捨てず、下記のように再利用すると節水にも貢献できます。
- バケツに受けて掃除用に利用
- ペットの飲み水や植木の水やり
7. その他の凍結防止策
断熱・保温材の活用
むき出し配管にはホームセンターで手に入る保温材や毛布、断熱テープを巻き付けると高い効果があります。
凍結防止帯・自動弁
- 凍結防止帯:電熱式やサーモエレメント内蔵型で、外気温が一定以下になると自動的に通電し保温します。
- サーモバルブ:2.5 ℃以下で微量放水、自動で閉止するタイプもあります。
水抜き栓(水抜き弁)
長期間不在にする際は、水抜き栓を用いて管内の残水を排出し、凍結リスクを根本から排除できます。
8. まとめ
- 流量:鉛筆の芯レベル(5~8 mm)の細い水流を維持。
- タイミング:寒波到来前夜~早朝に実施。
- コスト:1 L/分で7時間流し続けても約65 円。
- 併用対策:保温材や凍結防止帯、自動弁、水抜き栓を状況に応じて組み合わせる。
これらを実践すれば、数十円のコストで凍結・破裂事故を効果的に防ぎ、安心して冬を乗り切ることができます。ぜひ日々のチェックに取り入れてください。
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